就活体験談:バイオ系大学院修士から公務員に内定

就活体験談:バイオ系大学院修士から公務員に内定

バイオ(生物)系大学院の修士課程から地方公務員と環境系企業の内定を獲得されたD・Yさんの就職活動体験談です。大学院から公務員に就職される方も少なくはありません。

D・Yさんはゴミ処理という社会課題への問題意識と大学院での研究内容をアピールされました。

自己紹介

自己紹介

私は大学院に進み、生命科学系の修士課程に在籍していました。専攻は微生物学です。研究テーマはバイオテクノロジーを用いたゴミの減量です。

微生物を用いた低コストでハイパフォーマンスな環境汚染の対策ソリューションの研究をしていました。微生物を利用して、環境に蓄積された有害物質をスムーズかつ安全な方法で速やかに除去する技術の開発をはじめ、生物の力を利用して廃棄物を浄化する研究がメインでした。

難分解性の化合物を資源化するために微生物の単離を行ったり、固定化微生物による難分解性の化合物について分解パフォーマンスの評価を実施したり、環境に蓄積する有害物質を酵素反応させて検出する方法の開発などにも取り組んできました。研究は修士課程の2年間だけで、誰かに自慢できるような成果は得られませんでしたが、辛くもやりがいのある時間でした。

どのような業界および職種を受けましたか?また、どのような企業の内定を得られましたか?

どのような業界および職種を受けましたか?また、どのような企業の内定を得られましたか?

今の時代は世界でプラスチックゴミの減量が問題となり、地球温暖化防止のための対策がさまざまに打ち出されています。
プラスチックリサイクル業界やバイオマス発電業界をはじめ、近年、ゴミの削減に積極的に取り組んでいるメーカーの研究所を中心に、研究開発職にエントリーしたほか、地方公務員試験を受け、市役所の環境系部門の職員にも応募をしました。

民間企業10社程度と2つの市役所に応募し、環境系企業1社と市役所1つから内定を得ることができました。

志望動機や自己PRにはどのようなことを書きましたか?

志望動機や自己PRにはどのようなことを書きましたか?

ゴミ問題は地球温暖化にも大きな影響をもたらし、世界規模で解決すべき大きなテーマとなっています。日本でもゴミの細かな分別や有料化、プラスチック袋の有料化などの動きが加速していますが、ゴミが劇的に減っているとはいえない状況です。

志望動機ではこうした状況を打破するには、単にゴミを減らすことを考えるより、人間が生活を営むうえでどうしても出てしまうゴミをいかに効果的に処理するかを考えるべきだと述べました。ゴミを減らそうとしても限界があり、出てしまうゴミの中に含まれる環境​汚染の原因となる有害物質を速やかに処理する技術や設備が必要です。

就職活動は企業と応募者のマッチングだと思っています。あまり私がこういう仕事をしたいとばかり一方的に述べるのではなく、ゴミ処理という環境課題に対して私も同じように問題意識を持っていますと考えを伝えるようにしました。


自己PRとしては粘り強さをアピールポイントにしました。一度取り組もうと考えたことは、結果が出るまであきらめず、途中で投げださないのが自分の強みだと考えているからです。
新たなゴミ処理方法はそう簡単に実用化につながる成果が出るものではありません。だからこそ、途中であきらめず、達成したい目的や解決したい課題のために粘り強く取り組める姿勢が自己PRになると考えたからです。

就職活動で一番苦労したことは何ですか?どのようにして乗り越えましたか?

就職活動で一番苦労したことは何ですか?どのようにして乗り越えましたか?

面接において想定していなかった質問には苦労しました。おそらくわざと回答を用意していないだろう質問をし、反応を見ているのだと思います。正直なところこの手の質問にはしっかりと回答できませんでした。しかし、想定していない質問に対してまともな回答ができないのは他の学生も同じなので、立派な回答でなくてもよいと開き直って答えました。

また、「ゴミ問題や環境問題に対してどう思いますか?」など抽象的な質問が来た場合、いつも決めていた回答をしていました。

例えば、「ゴミはそもそも出さないように工夫するといった動きが優勢になっており、マイバッグやマイボトルの普及促進、食べられる素材でできた使い捨て食器やストローの登場など新たな動きも注目されています。しかし、それでゴミがなくなるわけではないため、私が学んだ微生物によるゴミ処理が今後普及するかはわかりませんが、ゴミの効率的な処理方法は社会全体で解決していかなければなりません」です。

あまり大した回答ではありませんが、自分の研究や学んできたことにこだわるのではなく、視野を広く持っていることをアピールしました。単に漠然と回答しても意味がないので、自分の考えを織り込んで回答するようにしていました。最初の方の面接ではそのような余裕はまったくありませんでしたが、一回目、二回目と少しずつ慣れてきます。

ちなみに、細かい研究内容は理解できないだろうと思っていると意外と突っ込んだ質問が来るので慌てます。面接官の中には技術に詳しい人もいるので注意しましょう。

就職活動の後輩にアドバイスをお願いします

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大学院まで進んで身につけた知識や技術ですので、自分に自信を持ってアピールしていくことが大切です。もちろん、奢りや独りよがりはしてはいけませんが、客観的に自分の研究内容を把握、分析して、わかりやすく説明できる能力を身につけることで、相手に納得してもらえます。

そのためには、まず、自分が取り組んできたことを棚卸し、限られた時間で、知識がない方にもわかりやすく説明できるよう、文字数制限をして書き出し、ストップウォッチで測りながらアウトプットの練習もしておくと良いと思います。原稿の作成とアウトプット練習を繰り返していくうちに、自分の研究について自分なりに咀嚼でき、よりわかりやすく短時間で説明できるようになります。

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