ジャーナル(研究雑誌)のインパクトファクター(Impact factor;IF)とは?
インパクトファクター(Impact factor;IF)は、論文を掲載するジャーナル(論文)の価値を示す指標のひとつで、そのジャーナルに掲載された論文の被引用数を元に計算されます。端的に言えば、よく引用されているジャーナルほどインパクトファクターは高くなります。インパクトファクターが高いほど、そのジャーナルの影響度は高く、ジャーナルの価値が高いとされます。
よく言われるインパクトファクターは、CrarivateのJournal Citation Reportsで毎年発表されるインパクトファクターのことを指します。論文データベースのWeb of Scienceに収録されたジャーナルが対象のため、すべてのジャーナルにインパクトファクターがあるわけではありません。
インパクトファクター(Impact factor;IF)の計算方法は?
Journal Citation Reportsで公開されるインパクトファクターは以下のように計算されます。
学術研究の世界において、一般的に論文の影響度は、他の論文からの被引用回数で評価されます。インパクトファクターでは、あるジャーナルの影響度を数値化するために、そのジャーナルが掲載したすべて論文の被引用回数の合計値(=論文群の総影響度)を、論文の掲載本数で割って算出します。
A=2014年、2015年にジャーナルPに掲載されたすべての論文が2016年中に引用された回数の合計
B=2014年、2015年にジャーナルPが掲載した論文の数の合計
ジャーナルPの2016年のインパクトファクター=A/B
上記計算方法のため、新しく発刊されたばかりのジャーナルにはインパクトファクターが付かないのでご注意ください。
以下の動画はWeb of Scienceのインパクトファクターの解説です。日本語で説明されています。
https://www.youtube.com/watch?v=iQqU4ehHV6o&feature=youtu.be
インパクトファクター(IF)の調べ方:無料で検索するには
Journal Citation Reportsが発表するインパクトファクターを閲覧するにはアカウントが必要です。大学や研究機関はJournal Citation Reportsと提携しているケースが多いため、サインインすることで閲覧できます。
アカウントがわからないもしくはアカウントがない場合は、ジャーナルのページで閲覧もできます。ジャーナルのページでインパクトファクターを確認すれば無料です。すべてのジャーナルでインパクトファクターが掲載されているわけではありませんが、ジャーナルのトップページがAboutページに掲載されていることが多いです。例えばJournal of Neurologyでは以下のように公開されています。
また、最近ではGoogle検索で「ジャーナル名+impact factor」で検索すると表示されるようになってきています。こちらも無料で調べることができます。
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