アカリクが全国の大学院生(アカリク会員)を対象に、キャリアセンターの利用状況について調査したところ、認知率は9割、利用率は8割でしたが、「大学院生への支援拡充」が望まれていることがわかりました。
株式会社アカリク(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:山田諒、以下 アカリク)は、アカリク登録者である大学院生92名に対して、「キャリアセンター利用状況に関する調査」を実施しました。
- 回答者の9割以上が、所属大学のキャリアセンターの存在を認知している
- 回答者の約8割がキャリアセンターを利用したことがある
- 「大学院や研究への理解」「大学院生対象の支援の拡充」の要望が多い
- 調査概要:キャリアセンター利用状況に関する調査
- 回答者の9割以上が、キャリアセンターの存在を認知
- 約8割がキャリアセンターに行ったり、サービスを利用したことがある
- キャリアセンターの利用内容として最も多かったのは「キャリア相談・面談」
- キャリアセンター利用者の6~7割が「満足」
- 研究に理解のある相談員の拡充など、大学院生に対するサポートの充実が求められている
- 所属している大学・研究機関のキャリアセンターで改善してほしい点がありましたら教えてください
- 「利用に関する情報不足」がキャリアセンター利用の抑制要因
- 所属している大学・研究機関のキャリアセンターを利用されない理由を教えてください
- キャリアセンターを知らない方は、ネガティブなイメージを抱いているケースが多い
- あなたが「キャリアセンター」について持っているイメージについて教えてください。
- まとめ
- アカリクについて
- アカリクに関する記事はこちら
調査概要:キャリアセンター利用状況に関する調査
調査期間:2021年4月1日~2021年4月7日
調査方法:アカリク会員へアンケートフォームをメールにて送付
調査目的:大学および研究機関のキャリアセンター利用状況の実態把握
有効回答:アカリク会員の大学院生92名
(回答者はおよそ6割が修士課程、4割が博士課程在学中)
回答者の9割以上が、キャリアセンターの存在を認知
「所属している大学・研究機関にキャリアセンターがあるかどうか、知っていますか?」(n=91)と質問したところ、「知っている」と回答した大学院生が91.2%となりました。大半の大学院生が所属する大学のキャリアセンターの存在を認知しています。
・知っている:91.2%
・知らない:8.8%
約8割がキャリアセンターに行ったり、サービスを利用したことがある
キャリアセンターを知っている方に対して、「所属している大学・研究機関のキャリアセンターに行ったり、サービスを使用したことはありますか?」(n=83)と質問したところ、「ある」と回答した大学院生が80.7%となりました。
・ある80.7%
・ない19.3%
キャリアセンターの利用内容として最も多かったのは「キャリア相談・面談」
キャリアセンターを利用したことがある方に対して、「所属している大学・研究機関のキャリアセンターをどのように利用されましたか?(複数回答可)」(n=67)と質問したところ、「キャリア相談・面談」と回答した大学院生が74.6%、「エントリーシート添削」が52.2%、「キャリアセンター主催のイベントへの参加」が37.3%と、キャリアに関する相談を軸として、エントリーシートの添削やイベント参加まで就職活動に対する一貫したサポートを受けている結果となりました。
・キャリア相談・面談:74.6%
・エントリーシート添削:52.2%
・求人情報閲覧:25.4%
・資料収集:37.3%
・企業合同説明会への参加:23.9%
・キャリアセンター主催のイベントへの参加:29.9%
・面接対策講座:19.4%
・エントリーシートに関する電話質問:1.5%
・履歴書をもらいに:1.5%
・部活割引の手続き:1.5%
・Web面接で使用する部屋の予約:1.5%
・インターン:1.5%
キャリアセンター利用者の6~7割が「満足」
キャリアセンターを利用したことがある方に対して、「所属している大学・研究機関のキャリアセンターに対する満足度を教えてください」(n=67)と質問したところ、キャリアセンターに対して満足している大学院生(「とても満足である・やや満足である」と回答)は65.7%と、キャリアセンター利用者の半数以上が満足している結果となりました。
・とても満足である:22.4%
・やや満足である:43.3%
・どちらでもない:23.9%
・やや不満である:7.5%
・とても不満である:3.0%
研究に理解のある相談員の拡充など、大学院生に対するサポートの充実が求められている
キャリアセンターを利用したことがある方に対して「所属している大学・研究機関のキャリアセンターで改善してほしい点がありましたら教えてください(複数回答可)」(n=67)と質問したところ、「修士課程の大学院生へのサポートを手厚くしてほしい」「大学院や研究について理解のあるカウンセラーを配置してほしい」と回答した大学院生が23名、「面談の予約を取りやすくしてほしい」が18名、「博士課程の大学院生へのサポートを手厚くしてほしい」「研究職への就職についても相談に乗ってほしい」が15名、「気軽に参加できるイベントを開催してほしい」が14名でした。
自身の研究に関する相談や、研究職を目指す際のサポートといった、大学院生ならではの悩みに対してのサポート体制の充実が求められているようです。大学院生の研究内容に理解があり、研究職などの専門職のキャリアの相談に乗れる人材がキャリアセンターの相談員には不足していることが考えられます。
所属している大学・研究機関のキャリアセンターで改善してほしい点がありましたら教えてください
(複数回答可)(n=67)
・修士課程の大学院生へのサポートを手厚くしてほしい:23
・大学院や研究について理解のあるカウンセラーを配置してほしい:23
・面談の予約を取りやすくしてほしい:18
・博士課程の大学院生へのサポートを手厚くしてほしい:15
・研究職への就職についても相談に乗ってほしい:15
・気軽に参加できるイベントを開催してほしい:14
・面談の予約を取りやすくしてほしい:9
・カウンセラーはジェンダーへの配慮ができる人がよい:7
・博士課程の大学院生へのサポートを手厚くしてほしい:7
・セクハラ・パワハラなどのハラスメントに関する最新の知識を持っていてほしい:4
・ポスドクへのサポートを手厚くしてほしい:4
・外国語で対応できるカウンセラーを配置してほしい:4
・海外への就職について相談に乗ってほしい:3
・OB/OG名簿を拡充してほしい:1
・経歴不明な相談員がいるため、経歴はしっかり書いてほしい:1
・可能であれば、企業の特性に踏み込んだ対策もしたい:1
・対面の相談を解禁してほしい:1
・態度をわきまえてほしい:1
・的を得たES添削をしてほしい:1
「利用に関する情報不足」がキャリアセンター利用の抑制要因
キャリアセンターを利用したことがない方に対して、「所属している大学・研究機関のキャリアセンターを利用されない理由を教えてください(複数回答可)」(n=16)と質問したところ、「どのように利用すればいいのかわからないため」と回答した大学院生が11名、「大学院や研究のことを理解してもらえないと思うため」が3名と、学生とキャリアセンター双方の理解不足が起因してキャリアセンターの利用が懸念されているようです。
所属している大学・研究機関のキャリアセンターを利用されない理由を教えてください
(複数回答可)(n=16)
・どのように利用すればいいのかわからないため:11
・大学院や研究のことを理解してもらえないと思うため:3
・すでに利用したことのある人から、「利用しない方がいい」と聞いたため:1
・就活時の「徹底対策」の思想が誠実さに欠ける気がするため:1
・研究職に関する相談は受け付けていないため:1
・叱責される、ハラスメントを受けるのが怖いため:1
・特に利用価値を感じないため:1
・予約を試みる前に内定を頂くことが出来たから:1
・利用するつもりですが、まだその時ではない:1
キャリアセンターを知らない方は、ネガティブなイメージを抱いているケースが多い
「キャリアセンターをついて知らない方に対して、あなたがキャリアセンターについて持っているイメージについて教えてください。(複数回答可)」(n=15)と質問したところ、「民間企業への就職について相談するところである」「行ってもあまり有益ではない」と回答した大学院生が3名、「キャリアカウンセラーは大学院や研究のことを理解していない」「良いカウンセラーに当たるかどうかがわからない」が2名という結果が得られました。ホ回にも「大学院生やポスドクには対応していない」「研究職に関する相談は受け付けていない」といった、キャリアセンターに行っても有益な情報を得ることができないといったイメージを抱いているケースが多いようです。
あなたが「キャリアセンター」について持っているイメージについて教えてください。
(複数回答可)(n=14, キャリアセンターについてご存じない方に質問です)
・民間企業への就職について相談するところである:3
・行ってもあまり有益ではない:3
・キャリアカウンセラーは大学院や研究のことを理解していない:2
・良いカウンセラーに当たるかどうかがわからない:2
・就職活動のときだけ行くところである:1
・大学院生やポスドクには対応していない:1
・研究職に関する相談は受け付けていない:1
・キャリアセンターの存在を知らない:1
まとめ
今回の調査では、キャリアセンターの利用状況の実態と、期待されている役割が判明しました。
キャリアセンターでは大学院生のキャリアに関する相談から、エントリーシートの添削、合同説明会といったイベント企画を運営することで、就職活動を一貫してサポートしています。しかし、その存在を認知していても、具体的な利用方法やサポート内容を知らずに、利用に至らない大学院生が一定数いるようです。
また、民間企業以外への就職や研究職を目指す者に対して充分なサポート体制が整っていないとの印象をもたれているケースがあります。
大学院生の研究への理解、研究職などの専門職のキャリアついての相談ができる体制など、大学院生に対してのサポートの充実が求められています。
キャリアセンター利用状況調査の全容は、以下の「アカリクレポート」にまとめられています。
https://peraichi.com/landing_pages/view/acaric-seminar
株式会社アカリクは、「知恵の流通の最適化」をミッションとし、大学院生のあらゆるキャリア選択をサポートするための事業を展開しています。
また、今回の調査結果を受けて、同社は長年の大学院生サポート実績を活かした「大学キャリアセンター・就職課向け大学院生キャリア支援」を開始します。大学院生の最も身近な存在であり、キャリアに多大な影響を与える存在である大学キャリアセンター・就職課と並走し、大学院生がより高く評価され、活躍する社会の形成を目指します。
アカリクについて
アカリクは「知恵の流通の最適化」というコーポレートミッションのもと、大学院生や研究者の方々のキャリア支援を行っています。
高度研究機関である大学院・その他研究機関において日々産み出される「知恵」を広く社会・産業界につなぐことで価値を創出し、「知恵の流通」の最適化に貢献していくことを目指しています。
研究に関わる事業を多方面で展開することで、日本の研究レベルが上がり、大学院生のキャリア選択肢が増え、さらには研究者を目指す人が増えることで優秀な研究者が増え、世の中の企業活動が活発化し、ユニークなサービスがたくさん産み出されていく…そんな世界のプラットフォームになることを目指しています。
会社名:株式会社アカリク(https://acaric.co.jp/)
創業 :2006年11月
代表者:代表取締役社長 山田諒
所在地:東京都渋谷区渋谷2-1-5 青山第一田中ビル2階
資本金:1億1500万円
事業 :大学院生・ポスドク向け就活情報サイト「アカリク」の運営、研究分野・業種・職種別イベントの企画開催、大学等でのキャリアセミナーの実施、新卒大学院生・若手研究者・大学院出身者の人材紹介、オンラインLaTeXエディター「Cloud LaTeX」の運営など。
アカリクに関する記事はこちら
研究職特化の転職エージェント「アカリクキャリア」を紹介しています。
大学院生/ポスドクの新卒向け「アカリク就職エージェント」を紹介してます。
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