国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)より、令和2年度「橋渡し研究戦略的推進プログラム」(2次公募)の採択課題が公開されました。
公募基本情報
開発フェーズ | 非臨床研究・前臨床研究,臨床試験,治験 |
---|---|
分野 | シーズ開発・研究基盤プロジェクト,がん,生活習慣病,精神・神経疾患,老年医学・認知症,難病,成育,感染症,その他 |
公募内容
日本全体で橋渡し研究を効率的に推進する体制の構築を目指し、平成29年度1次公募において、北海道大学(分担機関:札幌医科大学、旭川医科大学)、東北大学、筑波大学、東京大学、慶應義塾大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、岡山大学、九州大学の10ヶ所を橋渡し研究支援拠点として採択しました。
本公募では、シーズB及びCの研究開発課題について橋渡し研究支援拠点を通じて募集します。
シーズB
分野等、公募研究開発課題名 | 研究開発費の予定規模 (間接経費を含まず) | 研究開発実施 予定期間 | 新規採択課題 予定数 |
---|---|---|---|
(a)preB(治験開始に必須な非臨床試験「項目の確定」を目指す研究開発課題) | 原則、1課題当たり年間 上限10,000千円 ※1 | 1年度 (令和2年度) ※1 | 0~10課題程度 ※2 |
(b)シーズB(非臨床POC取得を目指す研究開発課題) | 1課題当たり年間 上限50,000千円 | 最長2年度 (令和2~3年度) | 0~4課題程度 ※2 |
シーズC
分野等、公募研究開発課題名 | 研究開発費の予定規模 (間接経費を含まず) | 研究開発実施予定期間 | 新規採択課題 予定数 |
---|---|---|---|
(a)preC(治験開始を目指す研究開発課題) | 原則、1課題当たり年間 上限10,000千円 ※1 | 1年度 (令和2年度) ※1 | 0~4課題程度 ※2 |
(b)シーズC(臨床POC取得を目指す臨床研究課題) | 1課題当たり年間 上限80,000千円 | 最長2年度 (令和2~3年度) | 0~4課題程度 ※2 |
※1 XI.公募研究開発課題に示すpreB又はpreCのシーズは、研究期間1年度、研究開発費は原則として10,000千円までとする。研究遂行上、上限を超えた研究開発費を申請する場合はその内訳と必要性を説明すること。
※2 全体の予算額と採択課題の内容によって、採択数の上限は増加も含めて変動しうる。また、1(a)~2(b)までの公募区分ごとの採択数の比率も変動しうる。
採択数結果
preB | シーズB | preC | シーズC | |
---|---|---|---|---|
申請数 | 71 | 13 | 7 | 11 |
書類審査通過数 | 14 | 8 | 6 | 9 |
採択数 | 11 | 5 | 2 | 5 |
採択課題一覧
1. 橋渡し研究戦略的推進プログラム:preB(11課題)
橋渡し研究支援拠点 | 研究開発課題名 | 代表者所属・役職 | 研究開発代表者 |
---|---|---|---|
北海道大学 | プロバイオティクス由来フェリクロームを用いた新規抗腫瘍薬開発 | 旭川医科大学医学部・准教授 | 藤谷 幹浩 |
東北大学 | 抗ADAMTS13阻害抗体による後天性von Willebrand症候群の治療法の開発 | 奈良県立医科大学医学部・教授 | 松本 雅則 |
東京大学 | 神経再生促進因子LOTUSによる脊髄損傷に対する遺伝子治療法の開発 | 横浜市立大学生命医科学研究科・教授 | 竹居 光太郎 |
東京大学 | HTLV-1抗体誘導ワクチン開発 | 東京大学医科学研究所・委嘱教授 | 俣野 哲朗 |
慶應義塾大学 | 椎間板変性症に対する再生医療の実用化を目指した同種髄核細胞製品の研究開発 | 東海大学医学部・准教授 | 酒井 大輔 |
慶應義塾大学 | インプラント人工腎臓を用いたハイブリッド腎代替療法の研究開発 | 慶應義塾大学理工学部(矢上)・教授 | 三木 則尚 |
慶應義塾大学 | 核内移行する抗体へのRNAポリメラーゼII阻害分子の結合によるがん分子標的療法の開発 | 埼玉医科大学医学部・教授 | 山田 健人 |
名古屋大学 | 胃癌腹膜播種に特化したアンチセンス核酸医薬開発 | 名古屋大学医学系研究科・講師 | 神田 光郎 |
名古屋大学 | 次世代AI技術を用いた音声障害診断システム開発 | 名古屋市立大学医薬学総合研究院(医学)・准教授 | 讃岐 徹治 |
大阪大学 | シヌクレイン抑制AmNA核酸によるパーキンソン病の治療研究 | 大阪大学医学系研究科・教授 | 望月 秀樹 |
岡山大学 | ヒト化インテグリンα8β1機能阻害抗体の肝抗線維化剤への育成 | 広島大学保健管理センター・准教授 | 横崎 恭之 |
2. 橋渡し研究戦略的推進プログラム:シーズB(5課題)
橋渡し研究支援拠点 | 研究開発課題名 | 代表者所属・役職 | 研究開発代表者 |
---|---|---|---|
東北大学 | Semi-dry dot-blot(SDB)法を応用した新規乳癌リンパ節転移診断キット及び自動判定イムノクロマトリーダーの開発・検証 | 長崎大学医歯薬学総合研究科(医学系)・教授 | 永安 武 |
東京大学 | 第二世代遺伝子改変腫瘍溶解性コクサッキーウイルス療法の実用化に向けた非臨床試験 | 東京大学定量生命科学研究所・特任教授 | 谷 憲三朗 |
名古屋大学 | 骨腫瘍切除後の再建のためのカスタムメイドインプラントの研究開発 | 富山大学学術研究部医学系・講師 | 安田 剛敏 |
岡山大学 | 自己脂肪組織より精製した脂肪由来幹細胞から製造したinsulin producing cell自家移植による次世代の1型糖尿病治療法確立に関する研究開発 | 徳島大学病院・特任准教授 | 池本 哲也 |
岡山大学 | がん化学療法に伴う口腔粘膜炎の疼痛緩和・発症制御を目指す新規口腔粘膜保護材の開発 | 岡山大学大学病院・講師 | 大森 一弘 |
3. 橋渡し研究戦略的推進プログラム:preC(2課題)
橋渡し研究支援拠点 | 研究開発課題名 | 代表者所属・役職 | 研究開発代表者 |
---|---|---|---|
大阪大学 | 流行地域住民、および、トラベラーズに有効なマラリアワクチンの実用化を目指した高次臨床試験 | 大阪大学微生物病研究所・寄附研究部門教授 | 堀井 俊宏 |
九州大学 | 先天性有機酸血症の新治療薬による医師主導臨床試験準備研究 | 熊本大学発生医学研究所・教授 | 江良 択実 |
4. 橋渡し研究戦略的推進プログラム:シーズC(5課題)
橋渡し研究支援拠点 | 研究開発課題名 | 代表者所属・役職 | 研究開発代表者 |
---|---|---|---|
東京大学 | 遺伝子組換えヘルペスウイルスを用いたがんのウイルス療法の発展的臨床開発 | 東京大学医科学研究所・教授 | 藤堂 具紀 |
東京大学 | 多系統萎縮症の革新的治療法の開発研究 | 東京大学医学部附属病院・特任教授 | 辻 省次 |
名古屋大学 | Muse細胞を用いた周産期脳障害の新規治療法開発~探索的臨床試験(医師主導治験)~ | 名古屋大学医学部附属病院・講師 | 佐藤 義朗 |
大阪大学 | ワイヤレス体内埋込型ブレイン・マシン・インターフェース装置による意思伝達機能再建に関する検証的治験 | 大阪大学医学系研究科・特任教授 | 平田 雅之 |
大阪大学 | 手術後の痛みに対する鎮痛薬の薬効を客観的モニタリングする方法の開発 | 大阪大学生命機能研究科・特任教授 | 中江 文 |
評価経過情報
公募期間 | 令和2年3月26日(木)~令和2年4月20日(月) |
---|---|
ヒアリング審査(代替法)※1 | 令和2年6月2日(火)~令和2年6月11日(木) |
評価委員会(代替法) ※2 | 令和2年6月12日(金)~令和2年6月15日(月) |
※1 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の対応期間に該当したため、対面でのヒアリング審査の代替法として、発表用資料の査読および質疑応答による審査を行った。
※2 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の対応期間に該当したため、会合審査の代替として電子メールによる評価委員会を行った。
引用元
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(2020)令和2年度 「橋渡し研究戦略的推進プログラム」(2次公募)の採択課題について.
コメントを残す